
2026年国内女子ツアー開幕戦、佐久間朱莉選手が圧勝で2年連続優勝
2026年3月5日から8日にかけて、沖縄県南城市の琉球ゴルフ倶楽部で開催された国内女子ツアーの開幕戦「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」。昨年の年間女王・佐久間朱莉選手が2日目から首位を守り、通算16アンダーで優勝。1988年のツアー制度施行後、前年の年間女王による開幕戦制覇は不動裕理以来23年ぶりとなる史上2人目の快挙となった。優勝賞金は2160万円。
昨シーズン、初の年間女王に輝いた佐久間朱莉選手の快進撃で幕を開けた2026年シーズン。その完成度の高さと安定性は、同点二位に5打差をつける圧倒的なプレーぶりで、シーズンを通じた連覇へ向けた絶好のスタートを切りました。
大会概要:春を告げるツアーの開幕戦
ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメントは、ダイキン工業と琉球放送(RBC)の主催で、毎年3月第1~2週に沖縄県南城市の琉球ゴルフ倶楽部で行われる、女子プロゴルフ(JLPGAツアー)開幕戦である。1988年に第1回大会が開かれた。
賞金総額1億2000万円、優勝賞金2160万円。琉球ゴルフ倶楽部は6610ヤード、パー72の設定。沖縄特有の温暖な気候と自然の中で、日本ツアーのシーズンの火ぶたが切られます。
最終結果:上位選手のスコア
| 順位 | 選手名 | スコア | 合計 |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 佐久間朱莉 | -16 | 272 |
| 2位 | 永井花奈 | -15 | 277 |
| 3位 | 小林光希 | -11 | 281 |
| 4位 | 神谷そら | -10 | 282 |
| 5位 | 鈴木愛 | -9 | 283 |
| 6T位 | 菅楓華、岩井明愛、穴井詩 | -7 | 285 |
| 9T位 | 金田久美子、柏原明日架、岩井千怜 | -6 | 286 |
| 12T位 | 皆吉愛寿香、小祝さくら、申ジエ、金澤志奈、藤田さいき | -5 | 287 |
優勝者の試合展開:完全優勝への道のり
初日:遅れスタートから17位でホールアウト
初日は17位スタートと控えめな滑り出し。しかし、この開幕戦でのスコアは決め手ではなく、翌日からのメンタルの強さが試されることになります。
2日目:圧倒的な「62」で一気にトップに浮上
17位から出た佐久間朱莉が通算11アンダーまで伸ばして単独首位に浮上した。10バーディ、ノーボギーで自己ベストを更新、大会レコードに並ぶ「62」をマーク。たった一日で8打伸ばし、一気にトップに踊り出ました。スコアについては「あまり意識してなかった。しっかり自分のプレーに集中できたからこその結果」と淡々と振り返った佐久間選手。しかし、この日のパフォーマンスは、昨季の年間女王の実力を見事に象徴していました。
3日目:強風のタフコンディションで揺るがぬ首位
昨季年間女王の佐久間朱莉が通算14アンダーで単独首位を守った。大会レコードに並ぶ自己ベスト「62」を記録した前日とは打って変わって強風のコンディションの中、前半9番で今週初めてのボギーを喫しながらも4バーディ、1ボギーの「69」で後続に4打差をつけた。
この日、特筆すべきはその安定性です。「すごい風が強くてタフなコンディション」という厳しい状況でも、佐久間選手は一度だけボギーを打ったものの、全体的には好調を維持。3日目、3番ホールでパーをとると2018年に李知姫が記録した開幕から連続ボギーなし38ホールを超えて、ツアー2位の39ホールを記録する。さらに記録を伸ばし、8番ホールをパーとしたことで連続ボギーなし44ホールとして、1999年に具玉姫が樹立した開幕から連続ボギーなし43ホールのツアー記録を更新。開幕から連続してボギーなしのホール数は44ホール。これは、データが残る1990年以降における国内ツアーの最高記録です。
最終日:逃げ切りで2年連続優勝を決定
最終ラウンドが行われ、3バーディ・1ボギー「70」と手堅くスコアをまとめた佐久間朱莉が逃げ切り、開幕戦制覇とともに国内ツアー5勝目を飾った。強風の前日から一転して晴れの条件下でも、佐久間選手は動じることなくスコアをまとめました。4打差の逆転がいかに困難かを示すように、2位の永井花奈選手を5打差で抑えての圧勝です。
佐久間朱莉選手のプロフィール&今シーズンへの想い
佐久間朱莉(2002年12月11日生)は、埼玉県川越市出身の日本の女子プロゴルファー。所属は大東建託。23歳の若き女王です。
3歳で父と一緒にゴルフ練習場へ行ったことからゴルフを始め、12歳の頃には大会で優勝する様になる。川越市立名細中学校3年時の2017年に「第50回日本女子オープンゴルフ選手権競技」に出場していた時、初日・二日目に同組で回った原英莉花のキャディにスカウトされ、高校入学前の2018年3月に尾崎将司が設立した『ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー』に1期生として入門することとなる。
昨シーズンはプロ5年目の25年「KKT杯バンテリンレディスオープン」でレギュラーツアー初優勝。「ブリヂストンレディス」、「アース・モンダミンカップ」も制し、10月「マスターズGCレディース」では2位に11打差を付けて圧勝した。同年のポイントレースを制し、初の年間女王を戴冠した。
今季のスタートについて、佐久間選手は「自分のプレーができたら勝てる」という自信を持ってコースに立ちました。「後半はただひたすらに耐えて、バーディーを取れるところで取りたいという気持ちでプレーしていました」と振り返るが、苦しいと思った場面はなく、自分のプレーに集中することだけが頭のなかを支配したと語っています。
師匠ジャンボへの想い、新たな目標へ
開幕戦での優勝を手にした佐久間選手の心中には、昨年末に逝去した師匠・ジャンボ尾崎への想いがありました。表彰式では「今シーズンも見守っていてください」というメッセージを送り、その優勝を天に捧げた佐久間選手。
一方で、満足することなく目を前に向けています。「後半はグリーンに乗せることができなかった要因もありますし、まだまだアプローチも突き詰めないといけないシチュエーションがあるので、あすから練習したいです」と、あくまでも上を指す佐久間。前年の4勝を上回るためにも、さらなる努力を重ねるつもりだ。
パッティング強化が生んだ新たな強さ
昨シーズン、佐久間選手が複数優勝を実現できた背景には、パッティングの強化がありました。過去3年間の平均パット数(パーオンホール)を見ると、22年1.8302(55位)、23年1.8021(33位)、24年1.7745(11位)と年々良化しているが、今年は1.7434(1位)と、劇的に数字が上がっている。さらに、佐久間はひとつのルーティーンを自分に課した。「スタート前の練習で、必ずフェースの向きを確認するようになりました」と語っています。
日本人選手の活躍:永井花奈選手の2位
このダイキンオーキッドレディスは国内の一流選手が集結する大会。日本人選手の活躍も見逃せません。
永井花奈選手が通算15アンダーで2位に入り、着実なプレーを見せました。優勝から5打差での2位フィニッシュは、開幕戦でのポジティブな成績です。
2026年シーズンへの期待:連覇への道
昨シーズン初の年間女王に輝いた佐久間朱莉選手が、開幕戦を制しての2年連続優勝。前年の年間女王が翌年の開幕戦を制したのは、03年の不動裕理以来23年ぶりの記録となる。この実績だけでも注目に値しますが、その内容の素晴らしさがより一層、今季への期待を高めています。
優勝→2位→2位という開幕3試合でのパフォーマンスは、「ツアー史上最高のロケットスタート」と称され、過去の最高記録である2013年の森田理香子の優勝→3位→2位を上回る快進撃となっています。
編集後記:僕から見た今大会
私も昨シーズン、妻と一緒に何度かツアー観戦に出かけたのですが、佐久間朱莉選手の進化ぶりは本当に印象的でした。年間女王というのは単なるタイトルではなく、それを獲得した選手の心構えや自信が変わるんだなということを改めて実感しています。
開幕戦での連続ボギーなし44ホールという記録も、単なる数字ではなく、どれだけ集中力を保ち、ゴルフに対する姿勢が徹底しているかを示しています。強風の3日目でもボギーを1つに抑え、最終日は淡々と逃げ切る——こうしたメンタルの強さは、どのプロ選手にも備わっているものではありません。
2026年シーズン、佐久間選手がどこまで連勝を続けるのか、年間5勝の目標達成なるのか。そして、師匠ジャンボが見守る中での活躍がどのような軌跡を描くのか——春の沖縄から始まった日本女子ツアーの主役に、大きな期待を寄せています。
ラウンドを回る際、こうしたトッププロの集中力とメンタルの強さを思い出しながら、我々アマチュアも自分たちのペースで、ゴルフを楽しんでいきたいものですね。

