笠りつ子が5年ぶりツアー7勝目!Vポイント×SMBCレディス2026で感動の逆転優勝
2026年3月20日(金)〜22日(日)に千葉県野田市の紫カントリークラブ すみれコースで開催された「Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント」で、笠りつ子(38歳・PGM所属)が通算3アンダーで逆転優勝を飾りました。2021年ヨネックスレディス以来、実に5年ぶりとなるツアー通算7勝目。最終日2位タイからのスタートで、最終18番ホールのバーディパットを沈めて劇的な勝利を掴みました。昨年(2025年)同大会でルール誤認によるペナルティを受けた因縁の舞台での復活優勝に、笠は「あきらめなくて良かった」と歓喜の涙を見せました。

大会概要|Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント2026
大会基本情報
- 大会名:Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント
- 開催期間:2026年3月20日(金)〜3月22日(日)/3日間54ホール
- 会場:紫カントリークラブ すみれコース(千葉県野田市)
- コース:6731ヤード・パー72
- 賞金総額:1億円
- 優勝賞金:1800万円
紫カントリークラブ すみれコースは6731ヤード・パー72のセッティング。今大会はシーズン序盤戦の重要な一戦として、国内女子ツアーのトップ選手たちが集結しました。賞金総額1億円、優勝賞金1800万円という規模で、ツアーの中でも注目度の高い大会です。
最終順位|上位選手一覧(リーダーボード)
| 順位 | 選手名 | トータルスコア | ラウンド別スコア |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 笠りつ子 | -3(213) | 73-70-70 |
| 2位 | 神谷そら | -2 | — |
| 3位T | 菅楓華 | -1 | — |
| 3位T | 鈴木愛 | -1 | — |
| 3位T | 佐久間朱莉 | -1 | — |
| 6位T | イ・ミニョン | +1 | — |
| 6位T | 菅沼菜々 | +1 | — |
| 8位T | 河本結 | +2 | — |
| 8位T | 安田祐香 | +2 | — |
| 8位T | 政田夢乃 | +2 | — |
| 11位 | 吉田鈴 | +3 | — |
※上位11名までの順位を掲載しています。

試合展開|3日間の激闘を詳報
第1ラウンド(3月20日・金曜日)──パク・ヒョンギョンが-5で独走スタート
初日の紫カントリークラブ すみれコースでは、パク・ヒョンギョン(韓国)が5アンダーという抜群のスコアをマークし、単独首位に立ちました。1打差の4アンダー2位に佐久間朱莉がつけ、上位争いの構図が早くも浮かび上がります。一方、笠りつ子はこの日73(1オーバー)と出遅れ、首位とは6打差という厳しいスタートとなりました。
第2ラウンド(3月21日・土曜日)──佐久間朱莉が単独首位浮上、笠りつ子が1打差に迫る
2日目を終えて大会の構図は大きく変動しました。佐久間朱莉が通算2アンダーで単独首位に浮上。初日首位のパク・ヒョンギョンはスコアを落とし、上位戦線から後退しました。
注目すべきは、この日70(2アンダー)をマークした笠りつ子の急追です。通算1アンダーとし、首位・佐久間とはわずか1打差の2位タイに浮上。同じく2位タイには神谷そらもつけ、最終日の三つ巴の優勝争いへの期待が高まりました。
最終ラウンド(3月22日・日曜日)──笠りつ子、劇的逆転!18番バーディで歓喜
運命の最終日、2位タイからスタートした笠りつ子が圧巻のプレーを見せました。この日4バーディー・2ボギーの70をマークし、通算3アンダーに到達。一方、首位でスタートした佐久間朱莉は最終日に1オーバーを叩き、スコアを通算1アンダーに落としてしまいます。
最大のハイライトは最終18番ホール。笠りつ子が見事にバーディパットを沈め、優勝を決定づけました。ベテランの勝負強さが最も求められる場面で、38歳が見せた渾身の一打。ギャラリーからはどよめきと大きな拍手が湧き起こりました。
笠りつ子は最終日のみ2アンダーを記録し、3日間の合計213(73-70-70)、通算3アンダーで2021年ヨネックスレディス以来5年ぶりの栄冠を手にしました。
優勝者プロフィール|笠りつ子
| 氏名 | 笠りつ子(かさ・りつこ) |
|---|---|
| 生年 | 1987年生まれ |
| 年齢 | 38歳 |
| 所属 | PGM |
| プロ年数 | プロ21年目 |
| ツアー通算勝利数 | 7勝(今大会が7勝目) |
| 前回優勝 | 2021年ヨネックスレディス(5年前) |
| 今大会スコア | 通算-3(73-70-70=213) |
| 今オフのトピック | 菅野智之投手(ロッキーズ)と同じトレーナーに師事し、トレーニング改革に取り組む |
プロ21年目を迎えたベテラン・笠りつ子。38歳という年齢ながら衰えを知らぬ闘争心を持ち続け、今オフには菅野智之投手(ロッキーズ)と同じトレーナーに師事してトレーニング改革に着手。この新たな取り組みが、シーズン開幕早々の優勝という最高の形で結実しました。
優勝コメント|笠りつ子の歓喜の声
18番グリーンでウイニングパットを沈めた瞬間、笠りつ子は両手を突き上げて喜びを爆発させました。
ホールアウト直後、笠は感極まった表情でこう叫びました。
「やったー!やったー!」
そしてインタビューでは、5年間の苦闘を振り返りながら次のように語っています。
「あきらめなくて良かった」
2021年以降、勝利から遠ざかった長い歳月。昨年は同大会でルール誤認のペナルティという辛い経験もありました。それでも腐ることなく努力を続けたからこそ掴んだ7勝目。その言葉には、プロ21年間の重みが凝縮されていました。
さらに今後の抱負として、笠はこう締めくくりました。
「これからも強く優しい私で」
38歳のベテランが語った「強く優しい」という言葉。長いキャリアの中で培った精神的な成熟と、勝利への飽くなき渇望が共存する笠りつ子らしい優勝コメントでした。

因縁の大会での復活V|昨年のルール違反事件とリベンジの物語
今回の優勝を語るうえで、昨年(2025年)の同大会で起きた出来事は避けて通れません。
笠りつ子は2025年のVポイント×SMBCレディスゴルフトーナメントにおいて、ルール誤認によるペナルティを受けるという苦い経験をしています。ホールアウト後にペナルティが科されるという厳しい裁定は、笠本人にとっても忘れがたい出来事だったことでしょう。
それから1年。同じ大会、同じ紫カントリークラブ すみれコースという舞台で、笠りつ子は見事に優勝を果たしました。昨年の悔しさを糧に、リベンジを完遂した形です。因縁の大会での「復活V」という物語は、笠の精神的な強さを物語るエピソードであり、今シーズンの女子ツアーにおける大きなドラマとなりました。
5年間勝利から遠ざかっていたこと、昨年同大会でのペナルティ、そして38歳というキャリアの節目。これらすべてを乗り越えての逆転優勝だけに、その価値は計り知れません。
2位争いのポイント|佐久間朱莉・神谷そら・菅楓華の動き
佐久間朱莉──首位から陥落、最終日の1オーバーが痛手に
佐久間朱莉は初日に4アンダーの2位と好スタートを切り、2日目を終えて通算2アンダーの単独首位に立っていました。最終日を首位で迎えながら優勝を逃す悔しい結果となりました。最終日に1オーバーを叩いたことが響き、通算1アンダーの3位タイでフィニッシュ。序盤2日間の安定したプレーを最終日に維持できなかった点が悔やまれます。
神谷そら──安定した3日間で単独2位を確保
神谷そらは2日目を終えて笠りつ子とともに1アンダーの2位タイにつけていました。最終日もスコアを崩すことなく、通算2アンダーの単独2位でフィニッシュ。優勝した笠りつ子とは1打差であり、3日間を通じた安定感が光りました。上位争いを最後まで演じ、存在感を示した大会となりました。
菅楓華・鈴木愛──3位タイに食い込む健闘
菅楓華と鈴木愛はともに通算1アンダーの3位タイでフィニッシュ。佐久間朱莉と並んでの3位タイという結果は、3日間を通じてスコアをまとめた堅実なプレーの証です。特に鈴木愛はツアー屈指の実績を持つ実力者であり、シーズン序盤から上位に顔を出したことは今後に向けた好材料と言えるでしょう。
編集部コメント|GO! GO! ゴルフ編集部の経験者目線
GO! GO! ゴルフ編集部です。今大会は、笠りつ子プロの「復活」を象徴する大会として、2026年シーズンの記憶に残る一戦となりました。
まず注目すべきは、最終日の勝負強さです。2位タイからのスタートで4バーディー・2ボギーの70。数字だけ見れば派手さはありませんが、逆転優勝がかかったプレッシャーの中で着実にスコアを伸ばし、最終18番でバーディを奪って優勝を決める——これはベテランだからこそ成せる業です。プロ21年目の経験値が、最も重要な場面で発揮されました。
また、オフシーズンのトレーニング改革も見逃せません。菅野智之投手(ロッキーズ)と同じトレーナーに師事するという異競技からのアプローチは、38歳のベテランが新しい刺激を取り入れて進化し続けようとする姿勢の表れです。その成果がシーズン開幕直後に結果として表れた点は、非常に意義深いと感じます。
さらに、昨年のルール誤認事件からの復活という物語性も、この優勝の価値を一段と高めています。同じ大会・同じコースで味わった屈辱を、翌年に優勝という最高の形で払拭する。これは並大抵のメンタリティではできないことです。「あきらめなくて良かった」という言葉が、その苦闘の深さを如実に物語っていました。
2位争いに目を向けると、最終日に首位から後退した佐久間朱莉の悔しさは相当なものでしょう。2日間リーダーボードの頂点に立ちながら最終日に1オーバー。この経験を今後のシーズンでどう活かすかが注目です。一方、神谷そらの安定した2位フィニッシュは、今後の優勝争いに絡む頻度が増えることを予感させます。
まとめ|笠りつ子の逆転優勝が示した「あきらめない力」
2026年Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメントは、笠りつ子が通算3アンダーで逆転優勝し、2021年ヨネックスレディス以来5年ぶりとなるツアー7勝目を挙げて幕を閉じました。
38歳・プロ21年目。5年間のブランク。昨年の同大会で味わったルール誤認の屈辱。これらすべてを乗り越え、最終18番のバーディパットで歓喜を爆発させた笠りつ子。「やったー!やったー!」という飾らない叫びに、長い苦闘からの解放感と純粋な喜びが溢れていました。
「あきらめなくて良かった」「これからも強く優しい私で」——この2つの言葉は、笠りつ子のゴルファーとしての矜持そのものです。年齢やブランクに関係なく、努力を続ける者にチャンスは巡ってくる。そんなメッセージを、この逆転優勝は私たちに伝えてくれています。
2026年の国内女子ツアーは始まったばかりです。笠りつ子の復活が、今シーズンのツアー戦線にどのような影響を与えるのか。そして佐久間朱莉、神谷そら、菅楓華、鈴木愛ら上位陣の巻き返しはあるのか。GO! GO! ゴルフ編集部は、引き続き熱い戦いをお届けしてまいります。
