永峰咲希が地元・宮崎で劇的逆転Vを飾る!アクサレディス2026、上がり4連続バーディの圧巻フィニッシュ

地元宮崎で待望の優勝、永峰咲希がツアー4勝目を達成

2026年3月27日から29日、宮崎県のUMKカントリークラブ(6,539ヤード/パー72)で開催された国内女子ゴルフツアー第4戦「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2026」。地元、宮崎市出身の永峰咲希が通算13アンダーで逆転優勝。ツアー通算4勝目を待望の地元Vで飾った。30歳を迎えたばかりの永峰選手は、プロキャリア13年目で初めて自身のホームコースでの栄冠を手にした。

大会の特徴と歴史

賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円の同大会は、日本の女子ゴルフツアーの中でも重要な位置付けにある大会。毎年春先に開催されるこのトーナメントは、各選手にとってシーズンの流れを決める重要な戦いの場となっている。UMKカントリークラブは、永峰選手の母校である宮崎日大高から車でわずか5分の距離にあり、彼女が高校時代に何度も練習した思い出のコースである。

永峰咲希の劇的な試合展開

初日〜2日目:虎視眈々と狙う

永峰選手は大会初日から堅実なゴルフを展開。フロントナインでは伸ばしあぐねたものの、バックナインへ向けて着実にスコアを重ねていった。2日目も安定したプレーで前半は1バーディ・1ボギーと伸ばしあぐねたものの、結果的に「67」をマークし、上位争いを意識する位置に浮上。予選通過後は、最終ラウンドで優勝を狙える距離を確保することに成功した。

最終日:プロ生涯初のガッツポーズ

最終日、永峰選手は首位と2打差の5位からスタート。前半は厳しい展開で、思うようにスコアを伸ばせない状況が続いていた。しかし、ターンしてバックナインへ進むと、潮目が大きく変わった。

10番パー5で残り218ヤードから2オンに成功してイーグルを奪うと、「まだチャンスがあるかも」。ギアを入れた。この貴重なイーグルが流れを変えるきっかけとなった。その後、永峰選手は一気に加速。15番ホールから4連続バーディーで1イーグル、6バーディー、1ボギーの66をマークし、最終日はバックナインは圧巻ともいえる30で締めくくった

終盤15番、16番(パー3)で連続バーディを奪い首位に並ぶと、勢いそのまま17番、18番(パー5)のバーディパットを沈め単独トップに立ち勝負を決めた。最後の18番(パー5)での決勝パットは、7mのバーディパットをジャストインで沈めると、永峰咲希が右こぶしを握って笑顔で掲げた。プロ13年目で初となるガッツポーズは、彼女がこの瞬間がいかに特別だったかを物語っている。

優勝者の声と心情

優勝スピーチでは「宮崎という地にすごく助けられてプロゴルファーになった。感謝を伝えたい方がいっぱいいる」と故郷へ感謝するとともに、「私の優勝した姿を見てこれからの子たちの励みになれたらうれしい。また来年大きくなってここに帰ってきたい」とさらなる飛躍を誓った

インタビューでは、永峰選手自身の心境をより詳しく語った。最終18番での心境について「すごく緊張していました。これを入れれば自分の目標はクリアできると言い聞かせて、冷静になりました」と話し、上がり4連続バーディについては「後半にスコアを伸ばしている自覚はありましたが、連続バーディを獲っている感覚はあまりなかったです。ただ、1ホール、1ホールをこなしていきました」と述べた。苦手意識の強かったこのコースでの勝利については、「苦手意識の強かったこのコースで勝てたのは自信になりますし、ジエ(申ジエ)さんに競り勝ったというのも嬉しいです」とコメント。また、「旦那さんのご両親や、祖父たちがずっと見てくれていました。たぶん、私以上に緊張して見ていたんだろうなと思いました」と、家族の応援への感謝も忘れなかった。

永峰咲希選手のプロフィール

永峰咲希は、1995年4月28日生まれ、宮崎県宮崎市出身の日本の女子プロゴルファー。所属はニトリ祖父が練習場で働いていた事をきっかけに11歳からゴルフを始める。ジュニア時代から池田兼武に師事した。11歳から競技を始め、同学年の柏原明日架、堀琴音らとともにナショナルチームで活躍。2012年には「全国高校選手権」を制し、「日本女子オープン」でローアマに輝いた。14年にプロテスト合格を果たすと、15年に初シードを獲得。18年「フジサンケイレディス」で菊地絵理香とのプレーオフの末にツアー初優勝を飾った。20年「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」でメジャー初優勝。21年に高校の同級生との結婚を発表した。25年「資生堂・JAL レディス」で木戸愛とのプレーオフを制して3勝目。地元・宮崎開催の26年「アクサレディス」で念願の4勝目を挙げた

最終結果(上位20名)

順位 選手名 スコア
1 永峰咲希 -13
2 申ジエ -11
3 菅楓華 -9
4T 小林光希 -8
4T 藤本愛菜 -8
4T 永井花奈 -8
4T 渡邉彩香 -8
4T 穴井詩 -8
4T 宮澤美咲 -8
4T 河本結 -8
11 青木瀬令奈 -7
12T 高橋彩華 -6
12T 柏原明日架 -6

日本人選手の活躍

2位には申ジエ(韓国)が2打差で入りながらも、3位にも宮崎市出身の菅楓華が入った。同じく宮崎出身の菅選手は、今季第2戦「台湾ホンハイレディース」で優勝した勢いを保ちながら、今大会でも上位フィニッシュを達成。2018年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で佐久間朱莉が達成した「開幕4戦連続トップ10」に続く快挙を目指して戦っている。

優勝の申ジエについては、14番終了時には後続に2打差の単独首位に立ちながら、永久シード確定を逃した。同組で競り負けた永峰については「最後のバーディパットも打った瞬間入りそうって見えた。私が見た今年の中で(永峰が)一番いいプレーをしたし、最後まで集中していた。目の前で見てうれしかったです」とたたえた

編集部コメント

月に2〜3回ラウンドする身としては、永峰咲希選手のこの優勝には本当に感動した。苦手意識があったホームコースでの勝利、プロ人生で初となるガッツポーズ、そして何より、1ホール1ホールを丁寧にこなしながら上がり4連続バーディで逆転するという、ドラマティックな展開。これは単なるゴルフの試合結果ではなく、一人の女性プロゴルファーの人生における大きなターニングポイントなのだと感じた。

特に印象的だったのは、彼女がインタビューで「連続バーディを獲っている感覚はあまりなかった。ただ、1ホール、1ホールをこなしていった」と話した言葉。これはプロとしての成熟の証であり、メンタルの強さを物語っている。妻とのラウンドでも、つい「次のバーディ、次のバーディ」と欲張ってしまう傾向がある身としては、この「1ホール1ホールに集中する」という姿勢の大切さを改めて認識させられた。

また、30歳で初のガッツポーズというのも興味深い。どんなに素晴らしいショットを打っても、これまで冷静さを保ってきた彼女が、この瞬間には右こぶしを握った。それだけこの優勝が特別だったのだろう。地元の期待を一身に背負い、10歳からゴルフを始めて15年以上の時間を費やした末にようやく手にした地元での栄冠。18番グリーンでのガッツポーズは、彼女の強さと優しさ、そして純粋な喜びを表現していたように見えた。

まとめ

永峰咲希選手の地元・宮崎での優勝は、春の訪れと共に多くのゴルファーに勇気と希望をもたらした。苦手意識を克服し、後半のバックナインで圧巻のプレーを見せた彼女の姿は、我々アマチュアゴルファーにとって何より良い教科書である。「1ホール1ホール」に集中する。そして最後まで諦めない。永峰咲希選手のアクサレディス優勝は、そのシンプルで奥深いメッセージを全ゴルファーに届けてくれたのだ。